小児近視の診療報酬改定。
現場が直面する「保険・自費の混在会計」の落とし穴と対策
近年、スマートフォンやタブレットの普及等に伴い、小児の近視進行が深刻な社会問題となっています。
皆様の薬局やクリニックでも、ご相談を受ける機会が増えているのではないでしょうか。
今回の診療報酬改定では、小児近視に対する治療やケアの選択肢が多様化する現状を踏まえ、
薬代等は自己負担としつつも、定期的な診察や検査については保険を使えるようにルールが整えられました。
これにより、これまで年間で数万円〜十数万円かかっていた子育て世代の経済的ハードルが下がり、必要な医療にアクセスしやすくなりました。
患者負担の軽減と過剰医療の防止を両立させた、非常に社会的意義の大きな改定だと言えます。
現場が直面する実務の落とし穴
「保険と自費の複雑な会計」
患者様にとって喜ばしい制度変更である一方で、薬局やクリニックの窓口業務においては、新たな課題が生まれています。
それが「保険診療と自費診療(完全自費)の混在」による会計処理の複雑化です。
これまで以上に「診察・検査費(保険)」と「薬代(自費)」を同時に精算するケースが増加します。
これにより、以下のような実務上の落とし穴が懸念されます。
入力ミスの発生
電卓や手作業での計算が増え、金額の打ち間違いが起こりやすくなる。
レジ締めの違算
保険と自費の売上区分が複雑になり、一日の終わりのレジ締めで金額が合わない(違算が発生する)事態が増加する。
待ち時間の増加
会計処理に時間がかかり、待合室の混雑や患者様のストレスに繋がってしまう。
現場の混乱を防ぎ、
スムーズな窓口業務を実現する対策
こうした落とし穴を回避し、本来の医療業務や服薬指導に専念するためには、どのような対策が必要でしょうか。
院内・局内での運用ルールの再徹底
保険と自費が混在するケースの会計フローをマニュアル化し、
スタッフ間で共有することが重要です。
患者様への分かりやすい事前案内
「何が保険適用で、何が自己負担になるのか」を、
受付時や待合室の掲示物であらかじめ明示しておくことで、
会計時のトラブルを防ぐことができます。
「レセコン連動」が可能なPOSシステムの活用
ヒューマンエラーを根本的に防ぐには、システムのサポートが最も確実です。
例えば、NSIPSの共通規格等でレセプトコンピューターとデータ連携できるPOSシステムであれば、手打ちによる入力ミスを防止できます。
また、調剤窓口会計とOTC・一般品(自費)の同時会計が可能なシステムを導入することで、複雑な計算を自動化し、違算のないスムーズなレジ締めを実現できます。
制度の変更は、窓口業務を見直す良いきっかけでもあります。
スタッフの負担を軽減し、患者様に安心していただける環境づくりを、この機会に検討してみてはいかがでしょうか。
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